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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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東亜五〇年の禍根、露清密約を忘れるな

平成30年10月8日(月)

歴史に学ぶとは、具体的に何を学ぶことなのか。
それは、「民族の行動パターンに学ぶことだ」としたのは、
古田博司筑波大学大学院教授だ(産経新聞、平成二十八年二月十日「正論」)。
同教授は、
この朝鮮半島の「南北の『政略劇』にだまされるな」と題する論考で、
北朝鮮と韓国の繰り返されるドタバタ劇を概観する。
そして、まず、
北朝鮮の経済を支えてきたのは韓国であると言う。

大統領の金大中は、引退後の処遇を恐れ、
五億ドルの秘密支援を北朝鮮に行い南北首脳会談をしてもらって
ノーベル平和賞を受賞し、
ノーベル賞の権威によって引退後の恐怖から逃れた。
次の盧武鉉政権も北朝鮮に秘密支援を行い、
北朝鮮が初の核実験をした(平成十八年十月)翌年に、
盧武鉉も南北首脳会談をした。

この金大中と盧武鉉の政権に続く李明博政権では、
北とのパイプが一時途絶えた為、一連の事件が起こった。
まず北朝鮮は、
二回目の核実験を行い(二十一年五月)、
韓国の哨戒艇「天安」を撃沈し(二十二年三月)、
延坪島を砲撃して(同十一月)
表面上は南北の対立抗争関係にあるように見える。
しかし、この時も、
韓国は北朝鮮に裏金を渡していた。
それは、後に北朝鮮の国防委員会により暴露された。

古田教授は、この北朝鮮と韓国の行動パターンを分析し、
それを北朝鮮と韓国の相呼応した「政略劇」であり、
北朝鮮の狙いは、
韓国の金大中・盧武鉉政権時代の北朝鮮への国家支援と秘密支援の密食いが体質化して、
その後もオドシとタカリを繰り返すようになったのである、と指摘した。
何しろ、
金大中は北の独裁者と会うだけでノーベル賞を受賞するのだ。
ノーベル平和賞とは、こういうものだ。
とはいえ、我が日本もアメリカも、
この南北の政略劇にだまされて、北朝鮮に金と支援を巻き上げられた。
しかも、相変わらずの朝鮮半島内部の対立と融和の混乱の中で、
南北朝鮮の日米へのタカリの演出は、
現在進行中である。

そこで、古田教授は、
この朝鮮半島に対して日本国民は、
「助けず、教えず、関わらず」
の「非韓三原則」で対応し、
文字通り、対岸の火事を見るがごとくにして、
日本からの援助を求める韓国内の声に耳を貸してはならないと説く。
そして、次のように言う。
「なにしろコリアは、
豊臣秀吉軍の災禍いまだ覚めやらぬ頃、満州軍の侵攻を受けるや、
『日本に助けてもらおう』という声が
平然かつ澎湃として起こる国である。」
 
なるほど、
我が国の明治維新後、
数十年に及ぶ朝鮮の反日・侮日のなかで、
我が国が朝鮮の宗主国である清国を打ち破り(明治二十八年)、
さらに朝鮮が清国の次に身を寄せた帝政ロシアを打ち破った(明治三十八年)後に、
朝鮮内には平然かつ澎湃として日韓併合を求める声が起こった。

我が国としては、日清戦争と日露戦争の切っ掛けは、
ともに朝鮮が内部に清国軍、次にロシア軍を導き入れたからであったことに鑑み、
朝鮮を安定化して、日清、日露に続く三度動乱の発火点になることを防がんとし、
欧米列強も日本による朝鮮半島の安定を望んだので、
我が国は、明治四十三年(一九一〇年)、日韓併合に踏み切った。
そして、我が国の、
三十余年間に及ぶ朝鮮半島近代化に向けた努力は
世界的に見て偉大な成果を挙げた。
しかし、この我が国の努力と成果に対する
現在の南北朝鮮の我が国への恩を仇で返すが如き恨みの対応は、
改めて古田教授の「非韓三原則」こそ、
歴史に学んだ知恵であることを示している。
とはいえ、この朝鮮半島は、
北はロシア、南西は中国に接した半島であり、
歴史上、ロシアと中国の間を振り子のように揺れ動いて今日に至っている。
つまり、朝鮮は、ロシアと中国の「変数」である。
従って、我が国の主眼は、「変数」ではなく、
このロシアと中国に如何に対処するかに注がれなければならない。
 
ロシアは、
長年にわたりモンゴル帝国の支配を受けていたが、
その間、モンゴルの手下となって他のルーシー(スラブ族)を支配していた。
従って、
ダッタンの皮を被ったルーシーとも
ルーシーの皮を被ったダッタンとも言われている。
いずれにしろ、
このダッタンの皮を被ったルーシーが、モンゴル帝国の衰退後に、
我が国の織田信長と同世代の独裁者イワン雷帝によって
モスクワに建国された小さな国がロシアで、
以後、ユーラシアの北を東へ東へと勢力を伸ばし、
清国との一八五八年のアイグン条約と一八六〇年の北京条約で
ウスリー以東の沿海州を獲得して、
遂に西のバルト海から東の日本海にまたがるユーラシア大陸を支配する帝国となった。
この時、
中国には、満州人の清帝国があり、
朝鮮半島は清国に従属する李氏朝鮮が四百年間支配していた。
これが、
明治維新によって近代化を目指す我が国が直面した東アジアの情勢であった。

この十九世紀後半、
我が国の海を隔てた西にあるロシアと清国に対して
国際社会は如何なる評価を与えていたのか。
現在にも通じる次の言葉がある。
「ロシア人は、約束を破るために約束をする。
シナ人は、そもそも約束は守るものだとは思っていない。」
この言葉は、ロシアもシナも、
子供に「嘘をついてはいけない」と教える我が国とは、
正反対の文明であることを示している。
 
しかし、我が国は
飛鳥時代以来、中国の四書五経を学び、
江戸時代には中国を聖人君主の国と崇める風潮もあり、
その風潮が維新後も続いて
我が国の適切な対中政策を狂わす元凶となった。
このなかで、特に明治維新以降、
四書五経や漢詩や漢文を通して中国を見るのではなく、
適切な中国に対する国家戦略を構築する為に、
中国文明の本質をえぐり中国の現実を把握する努力も続けられてきた。

現在においても、前者は、
日中国交樹立以来、「日中友好」に浮かれるように始まった
巨額の対中援助を生み出す流れにつながり、
後者は、現実の中国による
無法な尖閣諸島に対する領有要求と露骨な行動に目を塞ぐが如き「日中友好」の流れが、
再び国策を誤ることに繋がると警告する。
しかし、
まことに残念ながら、
現在の安倍内閣においても、
中共に気兼ねし、中共のご機嫌を損ねることを恐れ、
安倍総理大臣は、
靖国神社に参拝できず、
中共の海空軍に尖閣諸島の領海と領空を侵されても、
未だ、断固とした自衛隊による尖閣防衛体制を構築しようとしない。
そして、
本年にアメリカのトランプ大統領が、
本気で対中貿易戦争を仕掛け窮地に立つまで、
戦後七十年の対日戦争勝利の大軍事パレードを行い、
日中両首脳の会見でも無礼にもそっぽを向いていたあの習近平が、
日中友好の素振りを見せれば、
いそいそと今月、中共を訪問する。

とはいえ、歴史は、
中国の現実を見て中国を把握することこそ必要であることを教えている。
それ故、我が国の貴重なその系譜の先駆けである
情報将校福島安正の
明治十二年の清国偵察報告「隣邦兵備略」の結論を紹介する。
まさに、現在の習近平の中共を描写するが如き報告である(岡田幹彦著「日本を護った軍人の物語」)。

「清国の一大弱点は公然たる賄賂の流行であり、
これが百害の根源をなしている。
しかし、清国人はそれを少しも反省していない。
上は皇帝、大臣より、下は一兵卒まで官品の横領、横流しを平然と行い、
贈収賄をやらない者は一人もいない。
これは清国のみならず古来より一貫して変わらない歴代支那の不治の病である。
このような国は
日本がともに手を取ってゆける相手ではありえない。」

これ、現在の習近平の中共にも訂正する箇所はなく当てはまるシナ見聞記でもある。
情報将校福島安正、後の陸軍大将が
偵察に基づいて記した結論、
「このような国は、日本がともに手を取ってゆける相手ではありえない」
これは、
まさに百四十年後の現在の我が国の結論でなければならない。
現在、中共は中国共産党独裁国家であり、
本年、その主席の習近平は、
任期なしの終生主席、つまり、皇帝となり、
国民に対する言論統制を強化し、人民に密告を促し、
自由を求める人民を牢獄に閉じ込め、
ウイグル、チベット、モンゴル、満州の他民族をジェノサイドし続け、
守銭奴のように世界の富を集め、
中華民族の世界支配を夢想する。
このような中共は、
人類の疫病神である。
中国共産党独裁体制は、
人類の文明の名において打倒しなければならない疫病である。
 

次に、
ロシア人は約束を破るために約束をする。
この言葉が真実であることを、
我が国は民族の実体験として痛切に知ったではないか。

大東亜戦争終末に当たり、
ロシア(ソビエト)は、日ソ中立条約を破り、
満州と樺太と千島に軍事侵攻して数十万の日本兵と民間人を抑留して
昭和三十一年まで十一年間も重労働に従事させ数万人を死亡させた 。
さらに、ロシアは、現在に至るまで、その時軍事占領した
国後、択捉、歯舞そして色丹の我が国固有の領土を不法占拠して返さない。
しかし、他方で、
現在のロシアのプーチン大統領は、
我が国の安倍総理と何度も会談を重ねて、
両者は、「シンゾウ」、「ウラジーミル」と呼び合って親密さをアピールしている。
これをどう受け止めればいいのか。
その理由は、単純であり、
プーチンは、
ロシアの西のクリミアとシリアで手がいっぱいで、
東の日本から資金を引き出そうとして微笑んでいるだけだ、
と断言できる。
プーチンは、安倍総理に微笑みながら、
我が国固有の領土の国後と択捉に平然とミサイル基地を建設し、
南シナ海で中共軍と中ロ合同軍事演習をしているではないか。

また、プーチンは、
ソビエトのKGBで出世した「共産党エリート」であることを忘れてはならない。
戦後ソビエトに十一年間抑留された北海道大学教授内村剛介は、
著書「ロシア無頼」の中で、
共産党エリートを次のように書いている。
「無理難題に処してたじろがず、
手段を選ばない者が共産主義的エリート・コースに乗る。
・・・そしてこのオルガナイザーは、
当然親友を裏切ることを屁とも思わない。
オルガナイザーは裏切り者でなければならない。」

プーチンは、立派な大胆不敵な裏切り者である。
ソチで平和の祭典冬季オリンピックを開催して世界の目をソチに集めながら、
その間に、ソチの南西のウクライナのクリミアを武力で併合する準備を整え、
突如、クリミアに侵攻してそこを領有した。
これ、
手段を選ばない、裏切ることを屁とも思わない共産党エリートの所業である。

このスターリンと同じ、
ダッタンの皮を被ったルーシー、
ルーシーの皮を被ったダッタン、
が言うことを聞くのは、困ったときだけだ。
スターリンが日ソ中立条約を締結したのは、
西からナチスドイツが攻め込んできたからだ。
ロシアが、アラスカをアメリカに超低価格で売却したのは、
西のクリミアでの、
イギリス・フランス連合軍との戦争でくたくたになり金に欠乏したからだ。
北方領土は、
安倍総理とプーチンの「個人的友情」では帰ってこない。
彼との「友情」に頼れば、騙されるだけだ。
我が国が、
プーチンを西でくたくたにさせ生命の危機を感じさせたときに勝機が訪れる。
 

さて、中共の習近平主席の「一帯一路」とは何か。
私が思い浮かべるのは、
十九世紀後半の「露清密約」から始まった
ロシアによる「融資(銀行)と鉄道による満州侵略」である。
「一帯一路」は、これと同じだ。
すなわち、相手国に多額の融資をして「公共事業」を行う。
その公共事業に伴って中国人がなだれ込む。
このからくりは、
かつてのロシアが満州でしたのと同じ、
貸し付けと公共事業による侵略である。
それ故、この度、
マレーシア、パキスタンに続いて
モルディブも大統領選挙で、中共圏から離脱したのだ。
そのモルディブの大統領選挙の合い言葉は
「中共の借金の罠に嵌まって中共の植民地になるな」
であった。
世界は、中共と習近平の本質を見抜き始めた。
よって、安倍総理が訪中して、
断じて為してはならないことは、
世界が「罠(嘘)」だと見抜き始めた「一帯一路」に賛意を表することだ。


最後に、
少し触れた痛恨の「露清密約」について記す。
これこそ、ロシアとシナ、
つまりロシアのウィッテとシナの李鴻章が、
我が国に対して行った世界的な欺しだ。
そして、現在も、
プーチンと習近平の間で
再び対日「三国干渉」と「露中密約」があってもおかしくはない。

以夷制夷(夷を以て夷を制す)、
遠交近攻(遠きと交わり近きを攻める)、
借刀殺人(刀を借りて人を殺す)
は古来シナ特有の、現在に続く民族の特性だからである。

明治二十八年(一八九五年)
日清戦争において
清国陸軍は平壌で壊滅し、北洋艦隊は黄海で壊滅した。
そして、四月十七日、下関で講和条約が締結された。
清国全権は、李鴻章とその息子李経方の親子だった。
この調印直後の四月二十三日、
李鴻章の思惑通り、
ロシアは独仏両国を誘って、
我が国が条約で獲得した遼東半島を放棄せよと「勧告」してきた。
これが、東亜五十年の禍根、三国干渉だ。

明治天皇は、
苦渋のなかでこの三国干渉を受諾される。
それから、五十年後の昭和二十年八月十日午前二時二十分、
昭和天皇は、
「明治天皇の三国干渉の際の御心持ちを偲び奉り自分は涙をのんで原案に賛成する」
と御前会議で発言され、
ポツダム宣言を受諾する旨、申し渡された。

この三国干渉と、それに続く、露清密約が、
日露戦争と満州事変に続いてゆく極東の動乱の密かな発火点である。
三国干渉で、
ロシアに頼ってまんまと遼東半島を取り戻した清国の李鴻章に、
翌年、ロシアの蔵相ウィッテは、
モスクワで、密かに、
「日本は必ず遼東半島を奪還しようとするので対日攻守同盟を結びたい」と提案する。
その結果締結されたのが露清密約だ。
我が国と世界は、
この密約の存在を一九二二年のワシントン会議で初めて知るのであるが、
その内容は、李鴻章が、鉄道の建設と露清銀行の設立、
つまり、ロシアの満州に対する「鉄道と銀行による制服」を認めるものである。
すなわち、李鴻章は、
巨額の賄賂をロシアから貰って、満州をロシアに売却したのだ。
現在、李鴻章の子孫は、
名前を変えて大富豪としてアメリカに居住している。

この密約で建設が決まった東支鉄道は、
シベリア鉄道と連結してザバイカルとウラジオストックを最短距離で結ぶことになり
ロシアの満州侵略の経路となり日露戦争の導火線となる。

さて、その日露戦争であるが、
我が国と国民は、
露清密約によって現実化したロシアの軍事的脅威を除去するために、
血みどろになって満州の荒野に屍をさらし、満州からロシア軍を排除した。
そして、シナは、自らロシアに売った満州を、日本の血で取り戻すのだ。
この露清密約のからくりを、日本は、一九二二年まで知らなかった。
おのれ、露清!ロシアとシナ!
我が国にとって、
露清密約こそ痛恨の災禍である。

そして、今、習近平のシナ、中華人民共和国は、
かつての清国のように中華の覇権を拡張しつつある。
その拡張の手段は、
以夷制夷、そして遠交近攻、さらに借刀殺人、
そして、
かつてロシアが満州でした「鉄道と銀行による制服」の現代版
すなわち、「一帯一路」である。
我が国は、この歴史を蘇らせ、ここから教訓を得て、
李登輝閣下が、いつも日本人に言われるように、
断じて、シナの嘘に騙されてはいけない。

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