大阪堺市出身!国家の安全保障や国益優先の信念を貫く行動派!

日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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ノーベル平和賞が生み出した核爆発

平成28年1月9日(土)

 アメリカのオバマ大統領は、
 「核なき世界」を提唱して二〇〇九年(平成二十一年)のノーベル平和賞を受賞した。
 そして、七年が経った現在、
 オバマ大統領の「平和主義」は明らかに「世界の核の脅威」を増大させた。
 この度の、一月六日の北朝鮮の核爆発実験は、
 まさにノーベル平和賞が生み出した核爆発といえる。

 オバマ大統領は、「核なき世界」を提唱してノーベル平和賞受賞後、
 さらに「アメリカは世界の警察官をやめる」と言った。
 そして、
 このオバマ大統領の平和姿勢と、
 ロシアのプーチン大統領の力によるクリミア併合、
 中共の習近平主席の露骨なスプラットリー諸島埋め立てによる軍事基地建設と南シナ海併合の動き、
 中東におけるIS(イスラム国)の跳梁跋扈と、
 北朝鮮の核爆発実験と最強の核抑止力保有宣言
 は無関係ではない。
 
 これらは、オバマ大統領が呼び込んだ事態である。
 まさにチャーチルが第二次世界大戦を回顧して総括した
「平和主義者がつくった戦争であった」という事態が
 フィルムを巻き戻したように再現されつつある。

 もちろん、オバマ大統領だけがこのフィルムの巻き戻しに参加していたのではない。
 背後には、アメリカの伝統的な宿痾ともいうべき、シナに対する認識の甘さがある。
 連合軍最高司令官であったダグラス・マッカーサーは、朝鮮戦争に直面して、
 「アメリカのアジア政策の最大の過ちは、シナ大陸に共産中国を誕生させてしまったことにある」
 とアメリカ議会で証言した。
 朝鮮戦争は北朝鮮の背後にいる共産中国との戦いであったからである。
 
 しかし、その後も、このアメリカの「伝統」は続いている。
 アメリカ、特に国務省は、シナと北朝鮮に対して認識が甘い。
 
 クリントン大統領は、
 一九九四年、核爆弾製造を止めると約束する北朝鮮に
 軽水炉と重油をプレゼントし経済援助を約束して騙された。
 その時、我が国もアメリカに言われて北朝鮮に支援を行った。
 次のブッシュ大統領(息子)は、
 北朝鮮から核爆弾製造を中止するので経済制裁をやめて欲しいと要望されて
 日本に制裁を止めるように言ってきた。
 前回書いたように、
 その時ライス国務長官の使者が拉致議連に制裁解除に同意するように説得しに来た。
 その者に私は、
 「Mr.クリントンと同じようにMr.ブッシュも北朝鮮に騙されているんだ」と言った。
 
 また、さらに馬鹿げたことながら、日本政府は、
 二〇〇二年、日朝平壌宣言で、北朝鮮の核爆弾開発を止めミサイル発射をしないというウソを真に受けて巨額の資金援助を約束し、
 その後、二〇一四年、北朝鮮が核実験を繰り返しミサイルを発射し続けたのに、
 またもやストックホルムで破綻した平壌宣言に則ってカネを払う約束を維持し、
 さらに制裁を解除して北朝鮮への送金額を増額し人物往来を自由とした。

 さて、そこで、本日の産経新聞は、古森義久ワシントン客員特派員の
「北にだまされ続けた二十余年の道程」
 というまことに貴重な論考を掲載しており、
 歴代アメリカ大統領の北朝鮮対処に関する失敗の背景に、
 伝統的な共産中国に対する認識の甘さがあることを明らかにしている。

 古森氏は、この度の北朝鮮の核爆発実験に関して
 アメリカの前議会調査局朝鮮問題専門官のラリー・ニクシュ氏に意見を聞いている。
 その中でニクシュ氏は、
 中国が、北朝鮮の核開発を默認してきたこと、
 その証拠に中国は北朝鮮の国家と社会を維持する為の大量の石油と天然ガスと、 
 政権維持に不可欠な軍や党のエリート用の外国製贅沢品を北朝鮮に提供し続けてきていると述べ、
 しかし、オバマ政権はそのことに何も触れないことを指摘し、さらにオバマ政権が、
 イランと北朝鮮が、大量破壊兵器の開発で密接な相互依存・相互協力関係にあり、
 その関係維持の為の機材や人員輸送はみな中国の領空・領土そして港を通って行われていることが
 「議論を呼ぶことを極端に嫌ってきた」と説明し、
 従って、米国主導の国連などでのこれからの北朝鮮制裁の動きは、
 「シャレード(みせかけ)だけに終わると思う」と述べているのである。

 此の古森義久特派員の記事に、ラリー・ニクシュ氏の名を見つけ、
 かつてワシントンの彼の部屋を訪問して意見を交わしたことを思い出した。
 その時、彼の部屋の壁には、確か、ウインストン・チャーチルの肖像が掲げられていた。
 もし、チャーチルの肖像が今も掲げられているとすれば、
 ラリー・ニクシュ氏は、今、チャーチルを見つめて、
 彼の言った「平和主事者が戦争を造った」という痛恨の総括を思い起こしているのではないか。

 そこで、アメリカ大統領のことはもう触れまい。
 我が国は、如何なる「断固たる対応」を決断すべきか。
 それは、絶対に核を我が国に落とさせないこと、に尽きる。
 つまり、「最強の核抑止力の確保」である。

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