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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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小泉内閣の本質に関する象徴的討論

平成14年12月11日(水)

 本臨時国会も終局に近づいた。
 国家社会のこの惨憺たる状態において、小泉内閣だけは何事も無く過ごしている。 しかも、この惨憺たる状態を招いているのは小泉内閣なのだ。

 羊頭を掲げて狗肉を売るという言葉がある。
まさに、この言葉どおりの法案にして、小泉内閣の本質を示す法案の審議に携ったので、この際、私の討論部分を本欄で紹介しておく。

 本法案は、「構造改革特別区」の設置として宣伝されたものである。
 しかし、その特別区の内容は、例えば幼稚園の3年保育を認める特別区であるとか、社会保険労務士に契約締結の代理権を与える特別区であるとか、およそ全国一律であるべきものを官僚のお情けで「特別に」扱ってやるというものであった。
 これは、構造改革でも規制緩和でもなく、反対に全国に様々な規制のでこぼこを生み出すものであった。
 中世的ギルド社会といってもよい。
 しかも、小泉内閣は、これを相変わらずの宣伝で、「構造改革特別区」として売り出した。マスコミも国民も、「ああ、構造改革の特別区なんだ」と思っている。まさに、「不良債権なくして景気回復なし」と小泉内閣が言えば、そうなんだと漠然と不良債権処理が進んでいると思い込んでしまう風潮と同じだ(処理された不良債権額を超える新たな不良債権が、不良債権処理で発生していることをだれも報道しない)。

 よって、小泉内閣のもたらすこの風潮に対する警告の意味を込めて討論したと自負するので、次に、この『構造改革特別区」法案に対する私の反対討論をご紹介する。

           記

 自由党として、反対の立場から討論いたします。
 本法案は、我が国の歴史を踏まえても、日本人の誇りの観点からも、賛同することができません。

 そもそも我が国は、国民の自由な活動を確保することによって、人心を倦まさずに活力ある国家社会を建設しようとする理念によって近代化を始めたのであります。明治維新の五ヵ条の御誓文には、「官武一途庶民に至るまでおのおのその志を遂げ、人心をして倦まざらしめんことを要す。」
 「旧来の陋習を破り、天地の公道に基づくべし」と宣言されておるのでございます。

 小泉総理が言う構造改革とは、旧来の陋習を破ることであるとするならば、総理が政治家として決断すべき道は明らかでありましょう。
 にもかかわらず、何を今さら、もはや行き詰まった共産国のまねをして特別区をつくらねばならないのでありましょうか。
 その理由として弁明するところは、一挙に全国展開するには抵抗があるというものであります。つまり、我が国には、共産国と同様の動かしがたい「旧来の陋習」があるというのであります。
 しかし、それゆえに、その陋習を破ることができないので、共産国のまねの特別区をつくるというのは、屈辱的であります。
 我々は、歴史を持たない誇りなき国家ではないのであります。

 なぜ、初心に返って「旧来の陋習」を破ろうとしないのか。それこそ、政治の責務ではありませんか。

 現代における旧来の陋習を破って明らかになる天地の公道は、何も奇想天外でびっくりするようなものではなくて、まさに、我が国と同じ国家運営の理念を持つアメリカやイギリスやイタリアが、あるいは規制を撤廃し、あるいは地方自治を充実させ、あるいは教育を盛んにして実施してきたことではありませんか。

 この「天地の公道」を行くことを回避し、旧来の陋習を破る気力なく、特別区をつくるというやり方は、一見よく工夫された奇策に見えますが、しょせん、小智恵におぼれるたぐいであり、政治的使命感とリーダーシップの片りんが見えないのであります。

 特別区を全国展開の突破口にするとの弁明もありましたが、政治は気合であります。一たびたじろいだ切っ先は鈍り、そこから陋習を破る太刀先は生まれようがありません。

 以上、我が国の近代の歴史を踏まえても、日本人の誇りからしても、賛同できないゆえんであります。

 さて、本法が実施された姿とは何でありましょうか。
 一定の要件を満たせば構造改革特別区が認められるため、多くの構造改革特別区域が日本に成立することになります。
 しかも、この構造改革特別区域は、必ずしも地方公共団体が単位でなくともよいため、国民の多くは、自分の居住地域がどのような特別区域になっているかわからず、社会が混乱するおそれがあります。
 一つの国の中に無数のルールの異なった区域が生じることは、まるで近世以前の中世的、ギルド的な様相ではありませんか。
 法のもとの平等の観点からも容認できるものではありません。

 また、この特別区域が構造改革、経済成長、規制緩和の何を目的としているのか不明で、まちまちであります。

 さらに、予算と税制に関することに一切触れないまま、特定の地域においてのみ一部の法律、政省令、通達の規制緩和を行うことが、日本経済の活性へ向けた大きな柱になるとは到底思われません。

 これは、まさに小泉総理の唱える構造改革というスローガンに対して、官僚がつじつま合わせのためにやむなく作成した法案で、政治家がそれに乗せられて弁明に努めているだけでございます。

 ところで、そもそも、法律、政省令、通達というのは、日本国民が平等なルールのもとで社会経済活動を行うために、国が統一的なルールとして制定しているものであり、原則として全国一律であるべきものでございます。
 地方公共団体が申請すれば特定の地域について規制緩和を認めるというのは、規制緩和の趣旨を取り違えた考えであり、原則は、不要な法律等を全国一律に改正、廃止し、規制緩和し、後は地方自治にゆだねるだけの話なのであります。

 自由党は、民間の経済活動が自由に公正な競争のもとに行われ、かつ、何人にも開放されるべきであるとの理念に基づき、経済活動における自由な競争の促進と経済の活性化を図ることを目的とした「民間の事業活動の規制の廃止等に関する法律案」を提出しています。

 この自由党案は、明治以来累積された規制を一挙に撤廃して、旧来の陋習を破り、自由な大地を広げる真の構造改革の名にふさわしいものでございます。
 よって、国家の将来のために、この自由党案の早期の審議を求めて、私の反対討論を終わります。

 以上、十一月二十日、衆議院内閣委員会での私の反対討論。

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