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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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黄昭堂先生の悲願

平成23年11月19日(土)

 十七日夜、四国の奥深い山の中にいるとき、台湾独立建国連盟主席の黄昭堂さんが亡くなったという知らせを受けた。
 
 黄昭堂さんとは、十日の晩、台北で共に松浦四郎若さんの浪曲、「忠臣蔵、赤穂城明け渡し、矢頭右衛門七忠誠録」を聴き、その後、同じテーブルで夕食を共にして歓談したばかりだった。
 黄昭堂さんは、十日の晩、次のようなことを語ってくれた。
「さっき、東京から台北に戻ったところだ。東京の六本木にイルミネイションが点いた、明日は表参道に点くだろう。
 日本が明るくなってくれなければ、台湾は困る。六十五年経った今、日本は敗戦のトラウマから抜け出して欲しい。」
「この頃、目がかすんで見えにくくなってよく躓く、台北の空港を出るとき、躓いた。すると、係員が此方へと私を呼ぶ、一瞬、また捕まるのかと思ったが、私をいたわって案内してくれるのだと分かった。台湾も良い国になったなー、と思った」
 そして、食事を終えて散会するとき、「今度は東京で会いましょう」と言って別れた。享年七十九歳だった。

 ここに、黄昭堂先生のご冥福を祈り、先生の切なる願いを書いておく。
 黄昭堂先生の願いは、「台湾が台湾になる」ことだ。
 従って、先生が主席を務める、台湾独立建国連盟は、「台湾が台湾になる」ことを目的にして結成された。
 
 では、現在の台湾は何に支配されているのか。独立とは、どこから独立するのか。
 それは、既に架空の国家である中華民国である。台湾は中華民国に支配されており中華民国から独立する。これが「台湾が台湾になる」ことである。
 
 同時に、中華民国からの独立とは、即ち、支那からの独立である。二十世紀に支那を支配した国は、まず清国である。次に、清国を追い出して中華民国が支配者となり、次に、中華民国を追い出して中華人民共和国が支配者となって現在に至っている。
 そこで、支那を中華民国が支配しようが中華人民共和国が支配しようが、どうでもいい、勝手にしてくれ。
 しかし、台湾は支那ではなく台湾であるから、いずれの支配もうけない。
 これが台湾独立建国連盟の目的である。

 ところで、中華民国という国の首都は南京であり、版図は今の中華人民共和国と同じである。
 しかし、こういう国はもはや地球上にない。
 かろうじて台湾にあるのは、中華民国の独裁者だった中国国民党だけである。そして、支那を支配する中華人民共和国の独裁者が中国共産党である。
 従って、台湾の独立、「台湾が台湾になる」とは、台湾を支配する中国国民党と支那を支配する中国共産党からの独立だということになる。

 そして、我が国の存立のためには、「台湾が台湾になる」ことは死活的に重要なポイント、要点である。「日本が日本であり続ける」為には、「台湾が台湾になる」ことが必要なのだ。
 つまり、台湾と日本は、一蓮托生の関係にある。
 この意味で、黄昭堂先生の逝去は、台湾のみならず、我が国にとっても大きな損失である。
 また、我が国の昭和二十年八月十五日の敗戦とサンフランシスコ講和条約締結は、日本国民として昭和七年に台南で生まれた黄昭堂先生が、日本人でなくなった根拠にならない。
 従って、黄昭堂先生は、日本人として生まれ、日本人として生き、日本人として亡くなったのだ。

 来年になれば、早々に、台湾の総統選挙が行われる。
 二選目を狙う国民党の馬英九現総統と台湾に根ざす民進党の蔡英文さんの勝負となる。
 黄昭堂さんの願いは蔡英文女史の当選だ。
 日本人もそう念じたい。
 
 かなり以前、黄昭堂先生と共に、李登輝前総統のご自宅に伺ったことを思い出す。
 その李登輝先生は、今、入院中である。そして、黄昭堂先生と同様に、病院で蔡女史当選を念じておられるはずだ。
 これら台湾人の台湾建設の先駆者である長老の願いは、必ず、蔡女史当選の力になる。

 十一月十日の黄昭堂先生の様子は、同行していた映像教育研究会の稲川和男さんが撮影したビデオに収められている。これが、黄昭堂先生最後の動画ではないだろうか。それで、稲川さんは、後日、東京にお住まいの黄昭堂先生のお子さんにそのDVDを差し上げたいという。その折には私も同行したい。

 黄昭堂先生と共に、「台湾が台湾になる」ことを念じ、
その為に、我々日本人は、我が国の戦後体制からの脱却という明治維新に匹敵する「国家の再興」に突き進まねばならない。
 これが、台湾をはじめとする東アジア及び世界の平安を確保する道だ。

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