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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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拉致被害者家族と総理

平成14年9月28日(土)

 会見に立ち会って

 昨27日、午後4時から55分後の総理退出まで、総理と拉致被害家族との会見に立ち合った。
 人は、時に大きく見えたり小さく見えたりする。土俵の上の力士もそうだし、政治家もそうだ。

 この会見における被害者家族の前の総理は、小さく見えた。声も聞き取れないほど小さかった。全身から自信というものが感じられず、頭を下げて膝を屈指ながら目をそむけるように小走りで部屋を出ていった。
 北朝鮮による日本人拉致問題は、これほどまでの圧力を総理大臣にかけている。

  総理発言の変化

 9月22日日曜日の報道2001に総理のインタビュー録画が登場していた。訪朝後の18日から21日までの収録であろう。
 このインタビューで、総理は
1.総理が北に行かないと拉致被害者の安否情報は言わないと言われたので、北に行った。
2.北に行かなければ何もわかりませんよ。
3.交渉が決裂したら何がわかるんですか。何も判りませんよ。
4.拉致被害者の死亡日時が判ってから、共同宣言文書に調印した。
5.家族への連絡は外務省に任せた。
6.金正日は、拉致を認め謝罪までしたんですら・・・。軍を掌握していると思った。
7.金正日から、北朝鮮の姿勢をブッシュ大統領に連絡してくれと頼まれた。
 などと威勢よく発言していた。

 しかし、27日の家族との会談では、具体的な情況を聞かれたにもかかわらず、総理は具体的には何も応えなかった。
 ただ、死亡確認は独裁国家であるからできなかった、また、18日以後は、北の死亡情報を鵜呑みにしたように表現せずに、「北の発表によれば・・・」と言っているとは答えた。
そして、「今までの対応に不充分なことがあった」と従来の拉致問題に対する政府の姿勢に反省の弁を付け加えた。
 しかし、帰国直後なら、先のフジテレビのインタビューのように、むきになって答えたであろう、
「北朝鮮の金正日のペースにはめられたのではないか」
「調印の時には死亡年月日を知っていたのか」
「何故、北の発表を鵜呑みにして死亡と断定的に発言していたのか」
「北朝鮮にコメを早速支援するのか」
 などの家族からの問いには答えなかった。

 また、前日には外務省アジア局長は、国会で被害者の死亡を聞かされたときの心境を聞かれて、涙を流し絶句した。

  何が起こっているのか

 当初は、「始めての訪朝であること」、そして、「歴史的な訪問であること」、さらに、「消息が判った」などと成果を強調していた政府内に、明らかな動揺が走っている。
 外務省は、このたび始めて国民の真情と自分達の意識の隔絶に愕然としているのだ。
 外務省は、北朝鮮は独裁国家だから判らない、死亡と言われればそれを前提にして交渉を続けるしかないではないか、国民もあきらめてくれる、と踏んでいたのではないか。
 そうでなければ、北朝鮮から伝えられた「死亡年月日」を隠して「死亡されています」と被害者家族に死亡宣告はしない。
 外務省は、北朝鮮の発表したことをそのまま盲信するしかなかったのだ。それほど、拉致問題を軽く見て何の勉強もしていなかった。家族には気の毒だが、「障害」は取り除かれた、と考えた。

 しかし、死亡年月日と亡命者の証言を家族が総合して精査すれば(外務省が精査したのではない!)、北朝鮮の死亡発表をにわかに信用してはいけないという重大事が判明してきたのだ。
 つまり、外務省は、北朝鮮といっしょになって、日本国民に死亡と確認できないにもかかわらず、「死亡」と宣告したことがあきらかになった。この外務省の勉強不足と拉致問題を軽く見た責任は極めて重大である。
 小泉総理は、この外務省のシナリオに乗り、「行った消息が判ったんじゃないですか」、「総理が行かなければ被害者の消息は言えないと言われたので行った」(報道2001)と当初は威勢良く語れたにすぎない。

 総理の当初の威勢良さと昨日の家族のまえの小ささを見るとき、まさに家族の一人の問いかけは図星であり、総理の心中には、べったりと「俺は外務省と金正日のペースに嵌められたのではないか」、「果たしてあらかじめ作成されていたあの共同宣言に、そのまま署名してよかったのだろうか」という疑念がへばりついてきたのではないか。

  明白な結論

 総理が、昨日、弱弱しく「相手は独裁者だから確認できない、何も判らない」という認識を示したのは正しい。私とやっと認識が一致した。独裁者を相手に真相を明らかにできるはずがない。

 そうであるならば、拉致被害者の消息を明らかにして救出する責務のある我々はどういう前提で進めば良いのか。
 それは、明らかであろう。
 あの独裁者の権力を倒せばすべてが明らかになるのだ。
 その上で、そのすべてを明らかにする方策を練ることである。
 そう見切った以上、あとは実践が待っているだけだ。手段は幾らでもある。
 繰り返す、ブッシュのように、金正日をテロリストと認識し彼の独裁政権を倒すしかない。それが日本人はもとより、北朝鮮民衆を救済する道だ。

 今、日本の総理に必要なのは、「愛と勇気」だ。小泉総理よ、この真剣な家族から逃げるな。愛をもって家族に接し、勇気をもって対北朝鮮戦略を立て直そう。

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