大阪堺市出身!国家の安全保障や国益優先の信念を貫く行動派!

日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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黒谷の会津藩士の墓、また、インド洋への出動について

平成20年12月27日(土)

 今朝十二月二十七日の産経新聞朝刊、「産経抄」を読み深く感動した。京都黒谷にある会津藩士の墓に、会津若松の高校生が修学旅行の途上で詣でるという。また、曾祖父が会津藩士だった早乙女貢さんの著書「会津士魂」のあとがきにある、「彼らの怨みは、ひとしく、討幕派によって、朝敵・賊軍の烙印を捺されたことにある。戦に敗れた恨みではない」という一文も紹介されている。そして、百四十年前に会津藩士が味わった恨みは、大東亜戦争後の今日の日本人全体が味わっている。従って、日本がこの恨みを乗り越えるためには、明治維新以後忘れられた会津士魂を甦らせねばならない。これが歴史の回復である。その意味で、修学旅行で京に上った会津若松の高校生が黒谷の会津藩士の墓に詣でるとは何とも感動的ではないか。
 本日の「産経抄」は、限られた紙面の中に、深い感動的な内容が語られている。

 私西村は、学生時代、大文字山の麓にある学生寮に住んでいた。夜、堺の家から寮に戻るときは、いつも京阪三条駅から岡崎の平安神宮の前を抜けて黒谷の墓の間の階段を登り、幕末に斃れた会津藩士の墓の前を歩き、真如堂境内から吉田山を下りて東の大文字山麓の寮ほうに向かっていた。昭和四十年代前半の黒谷や真如堂周辺は、そのまま江戸時代だった。
 そこに、何故か忘れ得ない親子の墓があることを記しておきたい。その墓は、黒谷の墓の間の階段を塔まで登り、北に向かって五十メートルほどのところにある。
 明治三十七年八月二十日に、旅順小東溝付近で、二十六歳で戦死した岡本經忠陸軍歩兵中尉と昭和二年と八年にそれぞれ八十八歳と八十三歳で亡くなった中尉の両親の墓である。
 岡本中尉の墓石の京都市内を眺める正面に「陸軍歩兵中尉従七位勲六等功五級岡本經忠之墓」と刻まれ横面に乃木希典大将が、中尉の履歴を書いている。
 それは、「君加茂懸主岡本經邦君次子也資質剛毅・・・」という書き出しの漢文で、京都中学から陸軍士官学校を経て歩兵少尉に任官し、征露役起こるや直ちに従軍し奮戦激闘して中尉に昇進遂に戦死したとある。岡本中尉は独身だったのであろう。両親は、それから二十数年を生きて息子の横に墓を建ててもらった。日露戦争に立ち向かった息子と両親の墓だ。
 また、黒谷から南東に三キロほど歩けば、東山霊山があり、そこには幕末に会津と戦って斃れた長州藩士の墓が並んでいる。その上の方に、坂本龍馬と中岡慎太郎の墓がある。その時は、荒涼たる墓所だった。低い黒雲が空を覆い雷が鳴る夕方、龍馬の墓を一人訪ねたことを思い出す。
 今、この龍馬の墓と長州藩士の墓付近は、観光地になって訪れる人々で賑わっている。同じ場所とは思えないほどだ。
 黒谷の会津藩士の墓は苔むして今も荒涼とし、岡本中尉親子の墓は今もひっそりと京都の街を見ている。そして、私は、学生時代の自分の姿を黒谷に来ると見いだせる。あの頃、このあたりで口ずさんでいた歌まで思い出す。
「あはれ 花びら流れ おみなごに 花びら流れ・・・」
 以上、本日の産経抄に心を動かされて。

 さて、昨日、麻生総理は、インド洋西部のソマリア沖によく出没する海賊退治のため、海上警備行動発令による自衛艦派遣を決断したようだ。まさに適切。
 しかし、総理から派遣の具体化を指示された防衛省は、大丈夫か。「社会党委員長村山富市の自衛隊」にすべく思想統一に励む防衛省には、国内法で自衛隊に手枷足枷をするための知恵しかないのではないか。
 ちなみに、防衛省とマスコミの好きなシビリアンコントロールとは、麻生総理の自衛艦隊派遣という決断部分に当てはまるのであり、防衛省役人の検討部分をいうのではない。
 よって、麻生総理は、官邸に統合幕僚長と海上幕僚長を呼んで
直接彼らにソマリア沖に海賊退治のために自衛艦隊を派遣する旨命令するべきである。その命令実施に伴う各種検討の開始は、防衛省内局の領域ではなく、海上幕僚長の領域つまり海上自衛隊(海軍)にある。これが政治が部隊を動かす際の秩序(命令伝達、ライン)であり、シビリアンコントロールの具現化である。
 
 そこで、我が国内状況から懸念されることを指摘する。
 それは、インド洋への自衛艦隊派遣を国内法による海上警備行動発令に基づくとすることによって、ソマリア沖で我が自衛艦が海賊から守る対象を、日本の船と日本人に限定することになってはだめだということである。
 この限定のもとで派遣するなら、むしろ派遣しない方がいい。
 何故なら、近くで外国船が海賊にやられているのに、我が自衛艦が助けられませんといって通りすぎれば、日本人は世界で「最低の人種」という評価を受け、我が国益は百年経っても回復できないダメージを被るからである。
 海賊退治のために自衛艦隊を派遣する以上、同じく派遣される各国の艦艇と同様に、海賊の攻撃をうけるあらゆる国の船を保護すべきである。
 そして、この命令は、総理大臣が憲法六十五条の「行政権は内閣に属する」という規定と「内閣総理大臣は自衛隊の最高指揮監督権を有する」という自衛隊法の規定によって行う。
 従って、ソマリア沖で、この命令を遂行する自衛艦は国内法によるのではなく「国際の法規および慣例」つまり国際法によって行動する。ここが、警察と自衛隊の違いである。そうすれば、同海域で海賊退治にあたる各国の艦艇も国際法という共通の法規によって行動しているのであるから、共同行動が可能になる。
 もちろん、自衛艦の武器の使用つまり武力行使も国際法による。即ち、総て現場の艦長の判断で行う。ソマリア沖の海賊は、戦車や大砲やロケットをはじめとする武器弾薬を満載したロシア船をも奪いさった連中である。この海賊相手に、国内で包丁を持って暴れる強盗を制圧するための警察官職務執行法で対処することになると大まじめで議論しているのが防衛省と国会の一部となろう。これを馬鹿という。
 この警察官のピストル使用の基準でソマリア沖に自衛艦を出すというのならば、危険であるから出さないほうがよい。一体、ロケットランチャーをもつ海賊と対峙する自衛官の命の大切さを論者は考えているのか。

 この際明確にしておかねばならないことがある。
 我が国では、自衛隊の行動を総て国内法によって明記しなければならないという思考が大勢を占めているようだが、これは間違いである。警察に関しては、その通りだ。しかし、自衛隊にはこの原則は当てはまらない。
 本来、自衛隊は、内閣総理大臣の命令によって国内法に何ら規定のないことを実行できるのである。そうでなければ有事に対処して危機を克服できない。
 自衛隊と警察の運用原則の違いを示す言葉として、「ネガリスト」と「ポジリスト」という言葉がある。
 自衛隊はネガリストで動き、警察はポジリストで動く。
 ネガリストとは、出来ないことを法律で明記することである。従って、法律に明記されていないことは総て出来る。これが自衛隊の運用原則である。例えば、国内法に、ソマリア沖でイギリスの客船を海賊から守ってはならないという規定がないならば、自衛艦はイギリス客船を海賊から守ることが出来るのである。
 これに対してポジリストとは、出来ることを法律で明記することである。従って、明記してあることは出来るが明記していないことは出来ないことになる。これが警察の運用原則である。刑事訴訟法に、逮捕の要件が規定されているから警察は市民を逮捕できる。法律に書かれていなければ警察は市民を逮捕してはいけない。
 アメリカやイギリスやドイツやインドも、海賊退治の法律を作ってインド洋に艦艇を派遣するのではない。派遣してはいけないという法律がないから(ネガリストに列記されていないから)派遣するのである。我が国もそうすればよい。
 それを命令する総理大臣の権限は、アメリカ大統領と同様である。即ち、既に述べた憲法の「行政権は内閣に属する」と自衛隊法の「内閣総理大臣は自衛隊の最高指揮権を有する」である。
 これと同様の規定はアメリカ憲法第二条にある。アメリカ大統領は、この憲法第二条により何でもしているのである。大統領は、国内法を作ってからイラクやアフガンに軍隊を出動させているのではない。

 さて、以上は、自衛隊を軍隊、海上自衛隊を海軍として述べてきた。そしてこれは、我が国政府の墨守する見解にも一致することである。我が国政府は、「自衛隊は国内では軍隊ではありませんが、国外では軍隊として扱われます」と述べてきた。
 インド洋は「国外」である。
 よって、インド洋で、我が海上自衛隊を律するものは、各国の海軍艦艇と同様、国際法である。
 麻生総理には、現在の海賊との戦い・テロとの戦い(Global War On Terrorism)に際して、ここまで腹決めして海賊退治のため我が海軍艦艇にインド洋出動命令を発していただきたい。
 さらにいうならば、海上幕僚長の下での検討の結果、海賊を効率的に徹底的に退治してインド洋の安全を守るという目的のためには、P3C対潜哨戒機をインド洋で飛ばすべきだという結論に達したならば、総理は、その結論の元に、艦艇出動とセットにしたP3C派遣をも決断すべきである。

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