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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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仙台における拉致被害者救出集会から

平成20年9月22日(月)

 九月二十一日午後二時から、仙台市内の公園において拉致被害者救出集会が行われた。その集会で、基調講演をするように以前から要請されていたので、二十一日の朝大阪から仙台に飛んだ。
 政界が機能を停止している今だからこそ、拉致被害者救出という我が国の重大問題を国民運動として掲げ続けることは非常に重要なことである。
 従って、拉致被害者救出を政治課題として掲げ続けてきた者として、また、拉致議連の幹事長として、この集会出席は「公務」であるので出席した。

 集会は、仙台市内の公園で行われた。小雨が降っていた。参加者は傘をさしながら、また、レインコートを着て座っておられた。そこに、講師として集まったのは、ジャーナリストの石高健次氏、特定失踪者調査会の荒木和博氏そして私であった。
 野外、小雨そして石高、荒木、私の三人。
この組み合わせを見て、拉致問題の本質を語るにふさわしい設定だと思った。救出の国民運動は、拉致など「でっちあげ」だという国内の反発の中から始まった。その初期の風雪の頃を思い浮かべて、今も肉親から切り離されている拉致被害者救出を願う為には、空調の効いた安楽な椅子に座って集うよりも、小雨の野外がふさわしいと思った。
 
 まず、ジャーナリストの石高氏は拉致問題を突き止めたパイオニアである。彼が、社内の反発と変人扱いを克服しながら、十三歳の少女を北朝鮮が拉致していることを探り当て、その情報を荒木氏に伝えて「現代コリア」誌に投稿する。そして、その少女こそ、新潟から拉致された横田めぐみさんであることが判明する。直ちに荒木氏は私の議員会館の部屋に来て、この重大な主権侵害と横田めぐみさんの悲劇を伝えた。平成九年の一月初旬のことである。そして、国会での追及が始まった。
 それから十一年を経た九月二十一日の仙台の小さな公園には、小雨の中、この三人が集まったのだ。
 平成九年から十一年後の今まで、もちろん三人とも、拉致被害者救出という考えも姿勢も変わらない。しかし、改めて顔を見合わせて等しく思うことは、何故今に至るも被害者全員の解放が果たせないのか、何故政治の関心が薄く、日本政府はかくも動きが鈍いのか、ということであった。
 従って、改めて指摘したいと思うことを次に述べたい。それは、拉致問題の本質に関してである。

 まず、拉致問題の本質は、日本国民に仕掛けられた北朝鮮による「戦争」である。先日、韓国で逮捕された北朝鮮のスパイの例でも分かるように、北朝鮮の工作員は戦場の兵士以上に命の犠牲を強いられている。
 そこで、戦争を仕掛けられた我ら国民が行う、拉致被害者救出運動とは何か。それは、国民による我が国「国家」の回復運動である。国民の救出のためには、国家がその意思をもちそれを実行に移さねばならない。そうでなければ、北朝鮮から拉致被害者を救出できない。
 しかし、我が国の「戦後」という時代の国家は、国民を簡単に拉致されるに任せ、国民が拉致されているのに放置してきた。従って、我々は、国民を守り救出することができる真の国家を回復しなければならない。

 では、拉致問題に関して、今までの日本国政府とは何であったのか。それは、結論から言えば、不作為による「共犯」であった。
 薬害エイズ問題の時の厚生省の役人は、その薬が危険であると認識した段階で、その薬の使用を中止する措置を執らねばならなかった。しかし、その措置を執らず漫然と放置した。その結果、多くの人々がエイズに罹患した。よって、その役人は、不作為による業務上過失致死傷の罪責を免れない。これが、責任追及の論理であった。
 これと同じ論理が、拉致問題と政府に当てはまる。
 即ち、日本政府は、遅くとも昭和四十九年八月十五日の朴大統領狙撃事件である文世光事件によって、我が国が北朝鮮の工作基地となっており工作活動に携わる北朝鮮の組織が国内に存在することを認識していたのに何も対策をとらずに漫然と放置した(田中内閣)。
 さらに、日本政府は、遅くとも昭和五十二年九月の能登半島から久米裕さんを拉致した犯人を現行犯逮捕し自白を得て北朝鮮の暗号電波を解読した時点で、北朝鮮の組織的な日本人拉致の動きを察知していた(福田内閣)。しかし、この時も何もせずに放置した。その結果、四十五日後の横田めぐみさんをはじめ、以後多くの日本人が拉致されていった。
 つまり、田中、福田内閣をはじめとする歴代日本政府は、北朝鮮の工作活動による日本人拉致を知っていたのである。そして、これを知っていながら、何もせずに長年にわたって被害者を放置したことは、薬害エイズ問題と同様に、既に不作為による日本人拉致の共犯と見なしうる段階に達している。我が国政府は、北朝鮮と共犯関係にあるのだ。
 
 我が国周辺には、憲法にあるとおりの「平和を愛する諸国民」がいるだけ。従って、日朝友好が大切。このような風潮を盲信する政治風土の中で、この歪な我が国政府と北朝鮮の共犯関係が生まれてきた。
 従って、拉致被害者救出問題こそ、必然的に、この歪な北朝鮮との共犯になってしまっている戦後国家からの脱却、即ち、国家回復運動である。これこそ国民の命がかかる国政の重大課題である。

 しかるに、自民や民主などの今ある「既成政党」は、この国家回復という問題意識以前の戦後という政治風土から生まれている。つまり、北朝鮮との共犯関係の中から生まれた政党である。
 従って、党内に、「平和を愛する諸国民」盲信派や「日朝友好」派また実は「日朝利権」派を多く抱えているので、党全体として、拉致被害者救出というこの重大問題を提示できないのである(憲法改変に関わらない年金とか薬害についてはうるさいが)。
 そして、今、我が国の「既成政党」は、この国家の根本問題を見つめることなく蓋をして解散風に揺れ動いている。
 
 こういう選挙を繰り返せば國が滅びる。
 ここにおいて、この国家問題を提示する政党の出現に努力することが政治家の使命であり公務であると自覚している。

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