大阪堺市出身!国家の安全保障や国益優先の信念を貫く行動派!

日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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涙して聞く特定失踪者家族の訴え

平成20年9月12日(金)

 死によってではなく、突然、理由も分からず、最愛の息子、娘また兄弟姉妹を切り裂くように奪われ、長年あてどもなく探し続けている肉親のつらさ苦しさは、その方々と直に接してみなければ分からない。

 北朝鮮に拉致された被害者は、数百名に及ぶ。
その被害者の一部である十数人の方々を、政府は北朝鮮による拉致被害者と「認定」している。
 従って、ここにおいて北朝鮮による拉致被害者は、政府認定の被害者と政府認定のない被害者の二つに分けらることになった。この政府に認定された被害者の方々に対し、政府に認定されていない被害者は、「特定失踪者」と呼ばれている。
 しかし、拉致被害者として、政府に認定されるか認定されないかは、一にかかって百パーセント、政府の国家主権を守るという意思と能力そして情報収集能力の欠落によるのであって、被害者の落ち度によるものではない。
 
 では、その政府の意思と能力は、どの程度なのであろうか。それは、世界にある諸国のなかで最低の水準である。
 昭和四十九年八月十五日に、北朝鮮工作員である在日韓国人文世光による韓国の朴大統領狙撃事件が起こった。日本政府は、この事件の三ヶ月前に韓国政府から日本国内にいる北朝鮮の対韓工作員の取り締まりを要請されておりながら何もしなかったのである。
 さらに、石川県警は昭和五十二年九月に能登半島から日本人を拉致した北朝鮮工作員を逮捕しており、日本政府は遅くとも同月末日には北朝鮮が組織的に日本人を拉致していることを知っていた。
 しかし、内閣は、日本人保護のための厳戒態勢を何らとろうとせずに漫然と過ごした。その結果、同年十一月十五日の新潟における十三歳の横田めぐみさん拉致をはじめとする日本人拉致が人知れず続くことになる。この時の内閣は、福田赳夫内閣、その総理大臣秘書官は今の総理である福田康夫氏。
 また、平成十四年十月に日本に帰国できた五名の被害者の内には日本政府が全く拉致被害者とは思ってもいなかった曽我ひとみさんが含まれていた。政府は、帰国した五名の被害者の内、一名を知らなかったのである。
 これらを総合すると、我が国歴代政府の国家主権を守り、国民を守ろうとする意思は極めて脆弱で最低に近く、その能力も乏しく、さらに国民の安否に関する情報収集能力にも極めて乏しいことが分かる。
 従って、この能力の乏しい政府が、えらそうに拉致被害者と「認定」する数の数十倍の被害者が存在すると思われ、事実、数百名の被害者の家族が救出を訴え出ているのである。
 しかし、政府の拉致被害者担当大臣は、未だ彼ら被害者に直接会おうとはしていない。その理由は、政府が、被害者と「認定」していないからである。
 政府は、自らの意思と能力の欠落を棚に上げて、「政府認定」の有無を金科玉条としている。

 昨日の十一日午前十時半から、衆議院第二議員会館第四会議室において、平沼赳夫拉致議連会長と幹事長である私は、この「特定失踪者」のご家族と面談する機会に恵まれた。
 非公開の一名を含む二十五人の失踪者のご家族三十三名が集まられたのである。
 この面談は、特定失踪者調査会の荒木和博会長が家族に呼びかけることによって可能となった。ご家族は、北海道から鹿児島まで日本全土から自費で集まられた。午前十時半からの会談であるから、前日に東京に入られて一泊されたのであろう。
 会談では、二十五名の被害者のご家族が、各々その心情を述べられ、多くは手記を用意して平沼会長に渡された。
 
 複数のご家族は、政府は拉致被害者として認定した家族と認定していない家族を「差別」していると、その無念を訴えられた。政府の拉致被害者担当の組織は、被害者と認定していない家族には大臣を会わせず、街頭における救出を願う国民の署名も大臣に直接受け取ってもらう機会を造ろうとしないのである。
 また、ある被害者のお父さんは、私は既に七十六歳である。しかし、七十六歳は若い方なのだ。高齢のためにここに来られない多くの両親がいる。速く救出していただかなければ、この世で会えない、と訴えられた。
 また、娘を拉致されたお父さんは、最後の手段として自衛隊による「実力行使」を実施して欲しいと強く述べられた。
 
 そして、全家族を覆っていたのは、前日の自民党総裁選挙立候補者のうちの誰一人として拉致被害者救出を訴えた者がいないという失望と落胆であった。
 平沼会長は、五人の総裁候補に拉致問題に言及するように伝えると応えられた。
 これらご家族の話を聞いていて、平沼会長も私もこみ上げてくるものを押さえきれなかった。
 会談終了後、平沼会長と私、そして、特定失踪者調査会側から出席した大阪府八尾市会議員三宅博氏の三人は、話しながら議員会館の玄関に向かった。
 玄関につくと、そこに麻生太郎さんが出てきた。それを認めた平沼会長が「太郎ちゃん!」と呼ぶと、麻生氏が駆け寄ってこられた。
 その麻生氏の手を握り、平沼会長は、「拉致の問題を言いなさいよ、拉致の問題ですよ!」と言われたのである。

ところで、福田康夫氏は、今も総理大臣である。しかも、辞意表明で自由な時間が増えている。そして、この今も、拉致被害者と家族の苦しみは進行しているのだ。
 従って、福田総理は、日本の首相の辞任表明を奇貨とした北朝鮮の被害者調査委員会の立ち上げ延期の通告に対して、断固とした制裁強化を決断し直ちに関係大臣をして実施せしめるべきである。
 福田総理は、今こそ、一人醒めて、国家国民のために、党利党略の選挙対策に没頭する与野党の幹部になしえないことをする絶好の時ではないのか。 
 それをせずに、漫然と辞める総理として何もせずに過ごすならば、貴殿は櫻井よしこさんのいう「お雇い社長」以下である。

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