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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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山崎 拓氏の北朝鮮訪問

平成19年1月16日(火)

 本日午後のテレビで、この度の山崎氏訪朝に同行した議員等がワイドショウ的番組に出演していた。その番組で、山崎氏と北朝鮮当局者の会談内容の説明を少し聞いたが、やはり、訪朝前に抱いた考えを全く変える必要を感じなかった。

 私は、訪朝前に、山崎氏を訪朝させるべきではないと考えていた。そして、今日、訪朝が成功だったか失敗だったかという議論以前に、そもそも山崎氏を訪朝させるべきではなかったと改めて思った。
 その理由は後で簡潔に述べるが、訪朝させるべきではないとなれば、実力を行使してでも訪朝を止めさせなければならない。外交というものには、国家の威厳がかかっているからである。
 
 例えば、明治の世。
今で言う周辺事態が深刻化したときに、山本権兵衛海軍大臣は、もし陸軍が台湾に兵を送るならば、海軍は陸軍の兵員を乗せた艦船を武装集団を運ぶ国籍不明船として台湾沖で撃沈すると言い放って陸軍の動きを阻止した。その当否はともかく、山本大臣は、兵を台湾に上陸させるべきではないと考えていたからそこまで言ったのであろう。即ち、そこまでやる覚悟で意見を表明していた。
 また、一九〇二年の日英同盟締結の前、政府内部の伊藤博文ら元老の中に日英同盟ではなく日露提携を模索する動きがあった。この時、外務省首脳は、日露提携ではなく日英同盟こそ国益にかなうと考えていた。
しかし、伊藤等は外遊して日露提携を推進しようとした。その時外務省はどうしたのか。伊藤等が外遊中に暗号電文を変えて伊藤等の通信を不可能にし、日露提携の動きを阻止したのである。

 外交には、国家の存亡がかかっているのであるから、自らの判断と異なる路線を潰すためにここまでやった外務省には凄味が感じられる。結果において、日英同盟路線を捨てて日露提携に行っておれば、我が国は安泰ではなかったどころか崩壊していたであろう。

 そこで、この明治の世の例とは次元が全く異なる平成の世の山崎氏訪朝であったが、今訪朝させるべきではないと外務省が本気で考えていたのならば、訪朝阻止の凄味のある動きをしても外交においては許されるのではないかと思うのである。例えば、スパイ小説じみているが、北京に着いてみれば山崎氏のパスポートが失効していたとか・・・色々。
 何故なら、拉致問題には、日本国民の命と国家の威信がかかっているからである。

 さて、やはり山崎氏は訪朝すべきではなかったと何故思ったかであるが、第一に、平壌で山崎氏は数日間一体何をやっていたのかさっぱり分からないではないか、これが第一の理由である。
 どのコネで訪問することになったのか分からないまま、相手の穴蔵の中に入って出てくるまで何があったのか分からないというような事態を許してはならないのだ。要するに監禁されていたのか脅迫されていたのか誘惑されていたのか過剰に接待されていたのか分からないではないか。監禁されて第二次国共合作を飲んだ蒋介石(西安事件)ではあるまいし。それどころか、国内においては、我が国の公務員にとっては、密室で交渉相手と飲食をともにすれば収賄容疑で逮捕される事態に発展しかねないではないか。

 次に、本日のテレビでの報道であるが、案の定、相手の発言内容が訪問者の側から色々と説明されていた。即ち、拉致問題は解決済み、三月頃に驚くべき事が起こるかもしれない、日朝平壌宣言を確認しあうべし、等々と北朝鮮が言ったと。
 これはいつものことであるが、訪問者が北朝鮮のスポークスマンに仕立て上げられているのである。北朝鮮の言い分が日本人訪問者の口から各家庭にワイドショウで流れるのであるから、北朝鮮にとってこれほど効果的な広報はないのである。

 そして、何より決定的な事は、山崎氏が日朝平壌宣言の有効性を前提にした話し合いをしたことである。
 この日朝平壌宣言は、前の総理大臣であった小泉さんの約束で他のものを拘束するものではない。しかも、北朝鮮の金正日の約束は、拉致問題解決であれミサイル発射であれ核開発であれ、既に全て破られている。
 相手が全て約束を破っているのに、今更こちらだけが約束を守ると確認することはないであろう。こんな馬鹿なことがあるだろうか。
 
 では、こちらの約束とは何であるか。それは、日朝の国交を樹立して巨額の金を北朝鮮の金正日に払うということである。
 つまり、この約束を実現した暁には、我が国は世界最大のテロ政権支援国家・核ミサイルを開発中の独裁者を支援する国家に転落することになるのである。
 繰り返すが、この驚くべき約束を、相手が全て裏切っているのに、我が国だけが守ると確認する必要は断じてあるまい。

 最後に、三月頃に何か劇的な変化があるかも知れないという発言があったとワイドショウで述べられていたが、これこそ北朝鮮のいつもの常套手段だ。今まで、全て何かの期待をちらつかせられて、度重なるコメの支援や対話の継続、そして、首脳の訪問と、ずるずるとテロ支援約束である日朝平壌宣言まで嵌っていったのだった。
 この三月期待説を北朝鮮に言われるままに日本中にテレビを通じて流布することは、二~三人の被害者帰国の功名に食らいついて、他の全ての日本人を見捨てることにつながる最も卑劣な所業である。

 要するに、金正日体制存続を前提にした対話路線の途上に、拉致問題の解決も核問題の解決もないのである。相手の本質という観点から、この度の山崎訪朝を吟味する必要がある。

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