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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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新しい、「士農工商」

平成18年12月25日(月)

 いよいよ年末。
 一年の経過の速さに驚くとともに、この一年、元気に歩み続けることができたのは、実に多くの皆様にお励まし頂いたおかげなのです。
 心にしみてありがたく、心から、お礼申し上げます。
 まことに、ありがとうございます。

 さて、本年は、皇室に親王様が御誕生になりました。
その時、日本全国で、御誕生を喜ぶ国民の姿がありました。
皆笑顔で、「よかったー」、「よかったー」と家族のように喜んでいました。日本社会が生き生きと明るくなりました。
 この喜びの中に、我が国の姿がありました。
 我が国の、御皇室と国民は、やはり一つの家族だったのです。
 そして、この慶事に恵まれた年末に思うことは、
 来年は、日本にとっても、国民にとっても、諸兄姉にとっても、
 必ずよい年になる、ということです。
 それというのも、いよいよ私たちは、年が明けて、祖国再興の大業に直面するのではないでしょうか。これは素晴らしいことです。
 よって来年は、よい年になるに決まっています。
 皆様、お体をご自愛の上、このよい年をお迎えください。
 
 以上、ご挨拶申し上げたうえ、以下、概略ご報告致します。
          
           記
 つい最近まで、不況だデフレだ、と大騒ぎしていたと思えば、いつの間にか、長期にわたって好景気が続いていると言われる。なるほど、国の税収が増えたので景気は好調かと納得する。
 しかし、実感は、と聞かれれば、首を傾げるのが国民ではないだろうか。それもそのはず、勤労者の収入は上がっていない。
 例えば、タクシーの運転手さんは、どういう実感をもっているのか。聞いてみれば明らかだ。彼らは低賃金・過重労働の代表格になっている。規制緩和の犠牲者である。
 また、不況からの脱却のためとして、アメリカに見習うことが「改革」だとされた。そして、アメリカ流の企業売却やリストラが奨励された。日産にみられるように、大規模工場を閉鎖廃棄し従業員をリストラして経費を減らして利益を出す経営者が称賛された。つまり、株主中心主義だ。
 
 しかし、我が国の経営者は、会社は従業員とその家族の人生を支える共同体だと思ってきた。経営者も勤労者も、自分たちが毎日働く会社が、東京かニューヨークか何処にいるか分からない株主のモノだとは思っていなかったのだ。
 実に、その通りである。この伝統的な思いは正しい。
この思いが経営者と勤労者の根底にあったから、我が国は繁栄したのである。我が国自らの体験と実績を振り返れば、既に回答が出ていたのだ。会社は株主のモノではない。
 とはいえ、泣く子と地頭には勝てない。「小泉改革時代」には、アメリカ流になれば、不況から脱却すると妄信しているかのように「市場原理主義」による「改革」が風靡した。
そして、現在、五百万人になるとも言われるフリーターと呼ばれる定職をもたない人々が出現している。さらに、当然ながら勤労者の収入は増えていない。
 従って、景気が好調だと言われても、ぴんとこないのが当たり前である。「改革」が目的ではなく、経世済民が経済の目的だとするならば、現在の姿は、経済が目指す真の姿とはかけ離れている。
 
 そこで、思い出すのは、次の西郷南洲遺訓の言葉である。
「租税を薄くして民を裕にするは、即ち国力を養成す也。
・・・道の明らかならざる世にして、財用の不足に苦しむときは、必ず曲知小慧の俗吏を用ひ巧みに収斂して一時の欠乏に給するを理財に長ずる良臣となし、手段を以て苛酷に民を虐げる・・・」
 
 この「道の明らかならざる世」とは、実に現在のことではないか。現在も小知恵をはたらかせて巧みに国民から税を吸い上げて財政の一時の欠乏に給する者を理財の専門家としている。
 しかし、今必要なのは、遺訓の冒頭の一文である。
 即ち、減税によって国民の側にゆとりをまず確保すること。さすれば次に総需要が喚起されて経済全体の活性化が実現するという方策をとることである。
 これは、「曲知小慧の俗吏」ではできないので、政治家である総理が決断すべきである。

 さて、一昨年以来、市場原理主義や株主中心主義のマネーゲームが一世を風靡し、人間社会の大切なことや人生の目的を定めるにあたっての基準が「金」しかないかのような錯覚がはびこった。つまり、「道の明らかならざる世」の典型的な現象が生まれている。
 このままではダメで、何かバランスを回復する指針はないものだろうか。そう思っていると、「士農工商」という言葉が思い浮かんだ。
 この言葉は、江戸期における身分制の序列として教えられてきたが、人生に於いて、社会生活に於いて、慮るべきことのリストとして見直すと、例えば「人は、先ず志が大切である。また、自然の恵みを食としていただくための営みは尊くおろそかにしてはならない。次に、人が働いて物をつくるということはすばらしいことである。そして、食と物が大切であるからこそ、これらを流通させる生業も公正に育てねばならない。」というように士農工商を理解することになるのではないか。
 マネーゲームだけが突出してしまった現在の「道の明らかならざる世」において、そのバランスと秩序を回復する指針に「士農工商」の順序が示唆に富むように思えるのである。

 さて、本年、北朝鮮が核実験をした。
 現在、麻生外務大臣と自民党の中川政調会長が、核の議論を提唱している。当然である。アメリカを含む周辺諸国が全て核を保有し、そのうちの三カ国の核ミサイルが我が国を狙っているなかで、我が国の政治家が核の議論をするのは当然で、むしろ道徳的な義務である。
 従って、その議論自体を封殺しようとする動きは、かつて北朝鮮の拉致問題を封印しようとした動きと同様、不可解で非倫理的・不道徳な動きである。
 そこで、学者の世界ならぬ政界に於いて、議論だけをしていても仕方がないので、次に、私の結論を述べておきたい。

 我が国は、「自主的な核抑止力」を保持しなければならない。

 国民を守るということを道徳的な義務であると感じる政治家ならば、以上の結論に至るのが当然であると思う。
 先に、現在を「道の明らかならざる世」という西郷さんの言葉を引用して説明したが、実は、政治がこの国民を守るという「道徳的な義務」を感じてこなかったが故に、道が明らかになってこなかったのである。
 その意味では、この度の北朝鮮による核実験は、我が国政治の道徳的な義務、つまり、「士農工商」の「士」の部分を改めて自覚させる切っ掛けとなりつつある。
 核については、平成十一年の防衛政務次官以来、決して逃げずに述べ続けてきたので、ここでは上記の通り、結論を述べるに止めておきたい。
 振り返れば、平成十一年当時は、地球が平らだと思っている者の中で、一人だけ地球は丸いと言ったときのような反応をくらったわけであるが、現在ではそうではない。
 やはり、政治家は「発言者」でなければならないのだと思う。

 次に、同じく「国民を守ることが道徳的義務」であるとの自覚なき世で放置されたこと、即ち拉致問題であるが、幕引き・犠牲者切り捨ての水面下の動きは、未だ根強く渦巻いている。
 それは、あの松本京子さん拉致被害者認定が仰々しかった割には、それ以外の拉致被害者認定への動きがなりを潜めていることからも明らかであろう。
 小泉第二回訪朝や、ジェンキンスさんと娘さんら曽我ひとみさんの家族の帰国が、二年半前の参議院選挙と無縁ではなかったように、来年の参議院選挙に絡んで何か幕引きの仕掛けがありうる。 先に書いたように、スパイ防止法のない我が国に於いては、首相官邸を含めて、どこにどういう工作が為されているかさっぱり分からないのだ。

 この屈辱的状況を前提にすれば、拉致された可能性のある失踪者を四百六十人まで地道に調べ上げてきた特定失踪者問題調査会の活動は、日朝両国にある拉致問題の幕引きを図る地下の動きの最大の脅威だろう。この特定失踪者問題調査会の活動によって、幕引きはまことに成功しがたくなっているからである。政府の仰々しい拉致認定も、茶番劇化するからである。

 去る二十一日、特定失踪者問題調査会の荒木和博さんと用事を済ませて車で都内に帰った。そして、車は首相官邸横の信号で止まった。
 その時、「荒木さん、気を付けろよ。君を一番消したがっているのはここだよ」と言った。すると、彼もにやりと笑って車を降りて地下鉄の方に歩いていった。

 なお、核問題であれ拉致問題であれ、北朝鮮の金正日体制を前提にして解決可能と考えてはならない。
 日米の連携の中で我が国が主体的に、金正日体制打倒に目標を定めて集中するときに、日本国民と北朝鮮国民の安泰を確保できる道が開かれると覚悟しておくべきである。その崩壊状況の始まりは、意外に近いかも知れない。

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