大阪堺市出身!国家の安全保障や国益優先の信念を貫く行動派!

日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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檻の中のハツカネズミ・・・同じ処を回るだけ

平成18年10月20日(金)

 子供の頃、ハツカネズミを飼っていた。
檻の中のハツカネズミは、丸い輪の中に入ってぐるぐると輪を回す。ハツカネズミ自身は、奔っているつもりなのだろう。
 しかし、回っているのは輪だけで、本人は忙しく手足を動かしながら同じ処にいるだけだ。
 一体何を考えてぐるぐるやっとるのだろうか、と観察すると、意外に真剣である。手足を忙しく動かしているのだから、重大な作業をしていると思っているのかも知れない。
 強いて、このぐるぐる廻りの意味を見つければ、健康維持の為の運動ということになるのだろうか。何と檻の中は平和ではないか。

 安倍内閣が、発足してからの国会論議、特に北朝鮮の核実験宣言後の議論に接して、思い出したのは、この檻の中のハツカネズミだった。
 核について議論するとはけしからんだとか、
 安保理決議を周辺事態で処理するとはけしからんとか・・・。
 
 国連安保理決議が出て、中川自民党政調会長の「核についての議論容認」という発言があってからの議論を聞いて、馬鹿らしくてここでコメントする気にもならなかったので、黙っていた。
不肖私が、十年以上も前から言っていたことをまた馬鹿馬鹿しくも繰り返すことになるからだ。
 しかし、だんだん「腹ふくるる」ようになってきた。以下短く触れるので、お付き合いください。

1、核について議論するのは当たり前である。否、我が国を取り巻く状況に鑑みれば、今こそ議論しなければならない。それが、国会議員の責務である。
 このことが分からずに、議論すること自体を封印しようとする者は、議会人として失格である。何故なら、議会は、議論する場として国税により運営されているのだから。
 しかるに、「馬鹿の壁」か「檻の中のハツカネズミ」か。
マスコミも、議会内の論者も、議論をタブーとして、十年一日の如く、同じ処をグルグル回っているだけだ。

 結論・・・「核を抑止するものは核である」
 これを前提にして、「では、我が国は如何にして核抑止力を確保するのか」という課題にぶつかる。
 すると、アメリカの「核の傘」に頼るのか、自ら核を保有するのかという選択肢が横たわっている。
 そして、現在は、アメリカの「核の傘」によって我が国は守られていると言うわけだ。
 ここで次の課題に出くわす。即ち、
「アメリカの『核の傘』は、有効なのか。『傘』は有るのか」。これこそ、現在の我が国の切実な問題であろう。
 このことを、新総理には、ブッシュ大統領と膝と膝を接して話して欲しいのである。そう、ド・ゴールのように。
 中国や韓国行きの準備のために、国会で村山富市総理の謝罪談話とか河野官房長官の談話とかの議論をしている暇など実は無かったのだ。

 国家の安泰と国民の命に関して、これほど、深刻な状況に我が国はおかれている!

2、対北朝鮮国連安保理決議が出てみれば。
 そもそも、この決議は、我が国が議長国として、さらに厳しい決議を求めて国連でがんばって採択に漕ぎ着けたものだ。
 そして・・・、決議が為された。
 すると、である。決議を要請していた我が国自身のなかで、
「実は、決議を実施できるかどうか分かりません」、
「アメリカさんの後の方で何かできるか検討中です」、
「決議を実施するとはけしからん」、
という議論が始まっているのだ。そもそも、その決議を求める以上、決議が出たら実施するつもりでいてくれよ、と言いたい。
 これは、国として恥ずかしい。国でなくとも、こんなやつが我々の、隣近所に住んでおれば、まじめにつき合えますか。

 以下、私の考え。
 国連安保理決議とは、国際社会を律するものである。従って、当然、国際法の領域にある。そして、国際法および国際慣例においては、この度の決議を実施する規範が存在する。
 よって、我が国は、国際法および国際慣例に基づいて、この度の国連安保理決議を実施できる。
 実施できるんだから、実施しなければならない。我が国自身が、実施するように国連で頼み回っていたのであるから。

(アメリカやイギリスは、国連決議を実施するであろう。何に基づいて実施するのか。国際法及び国際慣例である。アメリカやイギリスに、国連決議実施法という国内法があるから実施するのではない)。

 しかるに、我が国の国会では、国内法のどの法律によって実施できるか、「周辺事態」なのかどうか、という議論が大まじめになされていて、アメリカさんの後方で何かできるかも知れないとか、武器は使用できないとか、言っている。
 これを、「ハツカネズミの檻の中の議論」と言う。
 
 私の結論・・・実施の国内法的根拠はある。
 それは、憲法六十五条、即ち、「行政権は内閣に属する」
 これで、十分である。あとは、国際法で任務を果たすべし。

 なお、アメリカという国が、危機を克服するために動くときの根拠は、同国の憲法の「行政権は大統領に属する」という規定と「大統領は、軍の最高指揮権を有する」という規定である。
 我が国においても、憲法には「行政権は内閣に属する」とあり、自衛隊法には七条に「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有す」と有るのであるから、これを根拠にしてこの度の決議に主体的に対処できるのである。

 次に、我が国国会が、今も慣れ親しんでいる、
「法律に書いてあればできるが、法律になければできない」
という前提で法律の条文解釈をこねくりまわすという議論の建て方について触れておきたい。
 この議論は、実は、一部の局面でしか通用しないのである。
他に、「法律で禁じられていればできないが、禁じてなければできる」という重要な領域があるのだ。
 前者をポジリストといい後者をネガリストという。
例えば、警察官職務執行法は、警察官ができることが書いてある。警察官は書いてあることはできるが、書いてないことはできない。従って、ポジリストである。
 ネガリストとは、これと反対である。法律が明文で禁じたことはできない。しかし、明文で禁じていないことはできる。

 現在の国会では、全てをポジリストの頭で処理しようとしている。従って、議論はご覧の通り不毛である。
 しかし、この度の国連安保理決議の実施は、実はネガリストの領域にあるのだ。
 即ち、我が国に、国際法に基づいて安保理決議を実施してはならないという法律が存在しないので、実施できるのである。

 一九七七年、西ドイツのルフトハンザ機がアフリカでハイジャックされた(全く同時期に、日航機がダッカでハイジャックされている)。
 この時に、西ドイツ政府は、国境警備隊をアフリカに派遣してハイジャック犯人を全員射殺して人質を解放している(日本政府は、犯人に屈服してその要求を全面的に飲んだ)。
 西ドイツ政府は、如何なる根拠で国境警備隊をアフリカに派遣したのかと問われて、
「国境警備隊をアフリカに派遣してはならないとの法律がないので派遣した」と回答した。
 これが、ネガリストによる運用である。

 我が国政治は、今こそ、このネガリストによる国家運営という領域を意識しなければ、ハイジャック犯にも屈服を続け、多くの国民に惨害が及ぶ危機を克服することもできないことを知るべきである。
 のっぴきならない今こそ、今まで通りの平和なハツカネズミの檻から出るときだ。

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