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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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西村眞悟の時事通信
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特別国会終了後の油断のできない政情

平成17年11月3日(木)

 郵政民営化だけが課題であるかのような執念・妄執は、ついに政局をハイジャックすることによって完結した。
 即ち、郵政民営化法案の初夏以降の国会審議、そして、解散総選挙、最後に総選挙後の特別国会まで、五月から十一月まで、一年の主要期間がこれに費やされた。

 本年の所信表明演説で、総理は「男子の本懐」と言う言葉を使った。・・・それを最初に言ったのは、浜口雄幸総理である。
 浜口内閣は、有力な反対論を退けて、昭和五年、実勢よりも十五パーセント高い旧平価で「金解禁」を断行した。しかし、その結果、反対論のいった通り、国内から一挙に金が流失し、またそこにアメリカからの大恐慌の大波が押し寄せたことも加わり、我が国は深刻な不況に陥った。
 そして、浜口総理は狙撃された。その銃弾を受けて倒れた浜口総理が言った言葉が、「男子の本懐」である。この言葉は、城山三郎氏の小説の題にもなっている。
(ちなみに、西村の母は、明治四十二年生まれで当時二十一歳。実家に近い者に浜口総理の側近がいた。狙撃直後、「本当は何と言ったの」と側近に聞くと、側近は総理は「痛い、痛い」と言っていたと答えた。以上、西村が母から聞いた思い出話。)
 
 さて、小泉総理は、昭和五年に浜口総理が、反対論を押し切って金解禁をしたことに習い、自分が反対論を押し切って郵政民営化をする決意を示すために「男子の本懐」という言葉を使ったと思われる。
 小泉総理は、判断の内容が適切か馬鹿か無能かどうかは一切考慮せずに、とにかく反対を押し切り、ついには狙撃され、「男子の本懐」と言った総理大臣に自分を重ね合わせて思い描いているのであろう。
 なるほど、今のところ、両者が反対を押し切って「断行」したことまでは同じである。では、その結果は・・・。
 昭和五年は、瞬く間に、翌日から金が流出して恐慌状態になり、政府は腰を抜かしてまた金取引を停止した。
 平成十七年は、残念ながら結果が十年近く経たなければ出てこない法律になっているので、まだ「現象」は起きていない。
 しかし、予測はつく。即ちアメリカさんの期待通りの巨大な国民資産の流出である。しかし、その時責任をとるものは誰もいないということ。
 昭和五年は、決断者浜口雄幸が責任の矢面にたっていたが、平成の十年後には、小泉氏はその頃も独身貴族でオペラでも楽しんでいるのであろう。ここが、小泉総理の「金解禁」の故事引用にもかかわらず、現在と昭和五年が違うところだ。

 本年は、我が国政治が、特異な現象に見舞われた年である。
 この年に起こったことに関して健忘症になってはならない。
 山本七平さんの名著「空気の研究」に続く「風の研究」の出現が待たれる所以である。
 忘れてしまっては、復元のために最も必要な自己点検ができなくなる。

 さて、この特異な現象の中で、国政の傾向は、審議する必要性の低いものに関して、偏執狂的に審議すると思えば、綿密な審議を要する事項に関しては、全く審議せず、実は万般が事務方に任して進んでいこうとしている。即ち、皇位継承問題、国立追悼施設建設問題、人権擁護法案問題そして、拉致被害者救出問題である。
 
 これらの重大問題に関する小泉内閣の態度には、政治的決断を回避して、事務方即ち官僚機構に任せることによりなし崩し的に処理するという魂胆が見えている。
 特に、皇位継承問題は、ロボット工学の学者を座長にして結論を出し、御皇室のご意向も国会議員による審議も真の有識者の意見もパスして次の通常国会で成立させようというものである。
 冗談ではない。
 二千六百六十五年、百二十五代にわたって継承されてきた万世一系の皇位継承の原則は、世界の諸民族の中で我が皇位・天皇家にだけ堅持されてきたものであって、この世界唯一の歴史と伝統を、ロボット工学の専門家達に否定されて堪えられるものではない。
 これこそ、国民的課題ではないか。しかも、急いで決める問題ではない。
 私見ではあるが、政府の審議会などに定席のように座る「東京大学学長」とか「東京大学教授」とかの頭は、もはや糞の役に立たないのではないか。むしろ、有害ではないか。何故なら、彼らの年代を見れば、大概左翼である。「平和・平等」で「安保反対」の左翼だから大学におれた、または、左翼的ポーズをとったから大学内で出世した世代だからである。

 次に、人権擁護法案であるが、これは言論弾圧と自由侵害の為の法案である。
 一例を挙げる。
 我が国内では、総理大臣の靖国神社参拝に関して、反日勢力が、「信教の自由」が侵害されたという訴訟を現に起こしているのである。原告は、日本人・外国人をとわない。
 そこに、仮にこの人権擁護法案が成立すれば、総理大臣の靖国参拝に関して、内外の反日勢力から人権侵害の訴えが洪水のようになされ、国家による英霊の顕彰と慰霊は封じられる。
 さらに、衆議院議員の西村が靖国神社に参拝すれば、「人権を侵害された」という訴えがなされ、西村は令状なしに家宅捜索・資料の押収をうけることになる。さらに私人も、参拝すれば、隣人の人権を侵害したと同様にやり玉に挙げられるであろう。
 以上の驚くべき事態を可能にし、招来する法案が、人権擁護法案なのである。これを、自民・公明の与党が次期通常国会で成立させようとしている。

 最後に、拉致被害者救出問題。
 小泉総理は、ついに経済制裁を決断せず、本年中、拉致問題を無視したように過ごし、反対に、日朝国交樹立促進、従って制裁をしないというメッセージを北朝鮮に送り続けてきた。
 ということは、小泉総理は、「拉致問題解決済み」、「国交樹立そして経済支援実施」という北朝鮮の路線に身をゆだねているということである。
 この路線、ただではすまない。本年中に破綻させねばならない。
 「拉致問題解決済み」の金正日体制と、我が国が国交を結べば、当然、横田めぐみさんら多くの拉致被害者は生きて日本に帰れず見殺しにされる。
 
 小泉総理は、見殺しにする気でいる。あの目を見られよ。
 
 しかし、アメリカのブッシュ政権は、アメリカ本土に届く核ミサイルを開発している北朝鮮に、日本が巨額の「援助」を開始する道に進むことを断じて阻止するであろう。
 ブッシュは、クリントンと違う。クリントンが、十一年前に、北朝鮮の口約束を信じた答えが、テポドンミサイルと核保有宣言という重大な事態につながった以上、ブッシュは、これから行動に出る機会をうかがい、断じて北朝鮮の口約束だけで引き下がることはないであろう。そうなれば、小泉路線の国際社会と日本国民に対する背信性と危険性が明らかになり、小泉総理の日朝国交樹立路線は破綻するであろう。しかし、日朝国交樹立路線は、アメリカが阻止する前に我々日本国民が阻止しなければならない。

 多くの被害者が見捨てられるか否か、本年末、実は土壇場である。
 十二月に東京、大阪をはじめ各地で救出集会を開催する予定。
 奮ってご参加を!

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