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日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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日韓条約と日朝平壌宣言の相違点と共通点そして日本外交の退廃

平成26年11月1日(土)

 昨日、
 昭和四十年(一九六五年)六月二十二日の日韓条約(日本国と大韓民国との間の基本奸計に関する条約)と、平成十四年(二〇〇二年)九月十四日の日朝平壌宣言との違いに触れた。
 その違いは、
 日朝平壌宣言が、村山富市談話と同様の、北朝鮮に対する「反省と心からのお詫び」を前提にして組み立てられているのに対し、日韓条約には、そのような自虐史観の前提は一切ないということである。
 
 しかし、この二つの文書には、北朝鮮と韓国を同様に扱うことが当然のこととされている分野がある。
 それは日本からの、無償資金協力、人道支援等の経済協力である。

 そこで、これは重要なことと思うので、
 日韓条約と日朝平壌宣言の違う箇所と同じ箇所を点検しておきたい。
 
 日韓条約は冒頭で次の通りの基本認識を示す。
 「日本国および大韓民国は、両国民間の関係の歴史的背景と、善隣関係および主権の相互尊重の原則に基づく両国間の県警の正常化に対する相互の希望とを考慮し、両国の相互の福祉および共通の利益の増進のため並びに国際の平和および安全の維持のために、両国が国際連合憲章の原則に適合して緊密に協力することが重要であることを認め」
 日朝平壌宣言の基本認識は次の通り。
 「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史的事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」
 
 では、この両者の違いは、何を意味し何を明らかにしているのか。
 
 この違いは、昭和四十年から平成十四年までの三十七年間に、
 我が国の国家意識と外交が、如何に、劣化し、脆弱になったかを、余すことなく示している。
 日本外交の劣化、まさに目を覆うばかりである。
 日本人なら、無念と思う。
 しかし、日本の外務省と外務官僚は無念とも思はずに、
 未だこの自虐的精神を当然のものとして、北朝鮮との交渉に当たっている。

 次ぎに、日韓条約と共に締結された「韓国との請求権・経済協力協定」と日朝平壌宣言は、
 共に、我が国からの無償資金供与や人道支援と経済援助と請求権放棄を定めている。
 では、この一致は何を意味しているのか。
 これは、この三十七年間に、我が国が国家戦略を喪失したことを示している。

 日韓国交回復時の東アジアの情勢の中で、韓国は北緯三十八度線を以て、北のソビエトと中共という共産勢力と軍事的に対峙し、我が国から見て共産制勢力に対する「壁」となっていた。
 従って、日韓の国交樹立は東アジアの自由主義勢力の安定にとって必要であり、
 北の「壁」となっている韓国を我が国が援助することも、
 我が国のみならず東アジアの安定に資することであった。
 
 しかるに、日朝平壌宣言時の東アジア情勢は如何なるものであるか。
 北朝鮮は、東アジアの危険な「テロ支援国家」にして共産党の軍事独裁国家であり、
 世界の懸念を無視して核爆弾と核弾頭ミサイルの開発を続けて「東京を火の海にする」と我が国を恫喝する国家である。
 ところが、我が国外交は、まさにこの北朝鮮に、韓国と同じ援助を開始することを当然としたのである。
 では、我が国の援助は何のために使われるのか。
 韓国では、周知の通り、経済発展の原資となって韓国国民の所得増大に結びついていった。
 しかし、北朝鮮では、人民の福祉向上とは無関係の核開発とミサイル開発の資金となって最も危険な核軍事独裁大国を誕生させる。
 つまり、北朝鮮への資金援助は、援助国である日本を「世界最大のテロ支援国家」とし、
 我が国が人類史上最悪の危険国家を生み出す結果を招来するのである。

 この区別がつかずに、北朝鮮に大規模援助を開始しようとした日朝平壌宣言は、
 我が国の国家戦略の喪失と、政治と外交の無責任性と退廃を示してあまりある。

 幸い、在野の我らが、北朝鮮の言う小泉総理一行が信じ込んだ「五人生存、八名死亡」の「八名死亡」をウソだと見破ったので、
 九月十七日に署名された宣言で約束されていた「2002年10月中に日朝国交正常化交渉を再開する」という、北朝鮮にせっつかれた資金提供のプロセスをストップさせ凍結させたから、
 巨額の核とミサイルの開発資金は我が国から北朝鮮に動くことはなかった。
 つまり、小泉総理と外務省は、北朝鮮に騙されて日朝平壌宣言に署名したのである。
 そして、その騙しが判明したので平壌宣言はストップした。

 よって明らかなように、実は、この小泉訪朝の時に、
 東アジアと我が国にとって、最大の危機が訪れていたのだ。
 しかるに、外務省は、未だ自分達が騙されたことを認めようともせず、
 この度の五月のストックホルムから始まった交渉においても、日朝平壌宣言に則って進めようとしている。
 即ち、外務省は、北朝鮮がヨダレを垂らして待つ巨額の金を支払うプロセスを歩もうとしている。
 無能、国家国民に対する背信、ここに極まれり。

 まことに、日朝平壌宣言こそは、
 署名した総理大臣の、軽薄と無責任に裏打ちされた有害極まる功名心、
 自虐史観に染まって国益を見失った外務省の退廃、
 を示す我が国の屈辱の歴史的文書である。

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